長崎

熊本旅行の最終日に阿蘇へも行ったのですが、
あまりにも写真がひどすぎてとても火口の素晴らしさが伝わらないので、
いっそのこと省いて長崎編へとっとと行っちゃいます。
地元の友達に連れて行ってもらった秘湯「わいた温泉」が
ほんとうにほんとうに素敵な温泉だったということだけは記しておきます。
星の数ほどある熊本の温泉の中で、あそこへ行けたことが幸運に思えてしょうがないほど。

さて、私たちが購入した青春18きっぷですが、夏シーズン限定のため、
売り出し期間は8/31まで。有効期限は9/10まででした。
私たちはギリギリの8/30に購入し、5枚綴りの切符を2人で使うことができるため、
単純計算して2.5回は単路で一日中乗車可能なのです。
そしてこの熊本→長崎の移動が期限切れの9/10になるように、しっかり調整しました。
いちばん距離の短かった別府→熊本間のみ、一人分普通切符を購入して
残りの0.5回分を補った次第です。
まさに日本人の得意な「旅の計画性」が見事功を奏す仕組みの切符ですね。

熊本でようやくカメラも手に入れ(他店から取り寄せのため受け取りに時間かかった)
車窓からの眺めもこの通り!恐ろしくクリア!って普通なんだろうけど。
佐賀を通り抜けて長崎の沿岸を走ります。
また使いたいなあ青春18きっぷ。
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諫早駅到着。ナオコさんが待っていてくれました。
ナオコさんとはパリで一緒に働いた仲です。
「久々の再会が私の地元なんて信じられな〜い」とどうやら喜んでくれた様子。
ナオコさんの車で、ナオコさんの実家へ向かいます。
絵に描いたような幸せそうな一軒家で、お父さんもお母さんも出迎えてくれました。

九州の田舎を電車で走っていて、昔ながらの瓦屋根の家がぽつぽつ見えると思えば、
だんだん町になるにつれて、現代風の家並みが多くなっていく、
というお馴染みの光景をよく目にしました。
瓦屋根というのは北海道には無いため、カッコイイと思ってしまうのはもちろんですが、
現代風の家は今こうして見ると、はっきり言って信じられない位ダサい作りなのに、
どういうわけか、ものっすごく幸せそうに感じられるのです。
きっとその裏には、主であるお父さんの人生を賭けた夢が詰まっているんだろうな、
なんてことまで想像しながら。

ナオコさんの家もそんな幸せいっぱいでした。
ただ、すっかり忘れていましたが彼にとっては初、日本の家に入るという体験。
長距離移動でくたびれているようで、ちょっと部屋で休憩したいと言っています。
ナオコさんの家族にとっても、外国人を招くなんてもちろんはじめて。
ただちょっと休憩すると言っただけなのに、お母さん、慌ててしまって
すかさず台所へ消えたと思ったらすぐさま現れ「はい、濡れタオル」と。
そうでした、思い出しました。日本の家に招かれるということは、こういうことなのだ。
ナオコさんも見兼ねて「お母さん、そこまでしなくても…」といった様子。

けっきょく少しだけ休み、ナオコさんが車で長崎市内まで連れて行ってくれるそう。
私はわーいと喜んだけど、彼はこのまま家に居たい様子なので、
「疲れてるなら休んどく?」と一応聞いたのですが「いや、行く」と渋々言うので
けっきょく彼も一緒に行くことに。あーめんどくさい。

とにかくお腹が空いてるという彼のために、
ナオコさんオススメのハワイアンカフェへ。
ものすごく素敵なところ。
まさかのこの旅で2度目のロコモコを注文。
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長崎市は想像通りあまり大きくはないけれど、
南蛮文化的な要素があちこちに見られる静かな町で、さっそく気に入りました。
吉田修一の本やお気に入りの日本映画が、どういうわけか長崎が舞台のものが多く
一度は訪れてみたいと思っていたところ。
長野に住もうと思ったのも島崎藤村のせいだし、
ロシア旅行も竹田百合子だし、私の旅のきっかけなんて、そんなもんです。

今日のところはあんまり時間がないので、とりあえず長崎のメインのうちのひとつ、
大浦天主堂を目指します。どうやら世界遺産候補らしいので。
ほんとうはこの世界遺産関連で、長崎の五島列島にある、禁令から逃れた教会群が
写真で見る限りものすごい素敵だったので、是非とも訪れたかったのですが、
さすがに観光地長崎。船代がかなり高いので早々に諦めました。
この大浦天主堂の入場料もけっこうするし。
しかし私の大好きな和洋折衷様式が存分に楽しめる木造教会と、
スコットランド人グラバーさんの庭園でございました。
彼もやや元気を取り戻しなかなか気に入った様子。ベタな観光地好きですからね。
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この後彼が「薬を忘れたから一刻も早く家に帰りたい」とワガママを言うので、
仕方なく帰ることに。これだからヤク中は困ります。
心優しいナオコさんの計画では、夜まで長崎市内に居て、
名物の夜景を見ようと思っていたらしいのですが、
ほんとうに申し訳ありません。正直私も夜景はあまり興味なかったのですが。
まあ代わりにグラバー園から撮った長崎の丘の光景。これで十分ですよ。
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家に帰ると、もはやお父さんお母さんが夕ごはんの支度。すごいご馳走!
しかし休憩したい彼の顔色をうかがい、また少し休んでから夕食をいただくことに。
お父さんがもらってきたイカがものすごい!なんでも長崎名物らしい。
やはりゲストにはその土地のものを食べさせたいという思いは、
どこの国も同じなんですね。温かさに泣きそうになりました。
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さすがの私も少し疲れたので、早めに寝ました。
翌日はナオコさんが仕事なので、私たちでバスに乗って長崎観光です。
ちゃんぽんの名店も、原爆資料館の場所も、彼のための市営プールもしっかりメモ。
たまたまこの3カ所がすべて近い場所にあってほんとうによかった。
しかもプールに関しては50メートル!私も見るのはじめてです。パリでも稀だそう。
しかし入口前にしっかり「刺青お断り」の表記あり。英語でも表記あり。
仕方ないので、プールのシステムなどだけ受付の人に聞いたことをそのまま通訳し、
私は真夏日の中ひとりで近所を観光。

もうひとつの教会である浦上天主堂が近いので、行ってみることに。
大浦と浦上、名前似すぎです。
こちらは爆心地からいちばん近かった建物らしく、ほぼ壊滅状態だったにもかかわらず
なぜかマリア様だけが後から発見されたというドラマチックな教会。
この教会に行く道すがら、原爆公園を通ります。
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公園自体ははっきり言って無意味この上ないですが、観光客はどういうわけか沢山いました。
爆心地はこの公園とは別にあるんですよ?しかもすぐ近くに。
浦上天主堂自体は現在は至って普通の教会です。
行くまでの坂道の光景が、私が思い描いた長崎そのもの。
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浦上天主堂でマリアと共に焼け残った像。黒光りしてます。
ここで一緒に撮影していた外国人はスイス人でした。
スイスとかノルウェーとかフランスとか、九州旅行で会う外国人観光客は、
ヨーロッパの中でも物価の高い国の人たちばかり。やっぱりねー。
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彼と合流し、いよいよちゃんぽんです。
じつは彼はこの長崎に来る前の九州ですでに2度もちゃんぽんを食べているのですが、
3度目もやっぱりちゃんぽん。私も頼みたかったけど、
いつも東京のリンガーハットでは皿うどんを注文していたことを突如思い出し、
懐かしさと本場皿うどんを堪能したい思いもあり、皿うどんに決定。
お店の名前忘れたけど、別館て名のつく、テーマパークのような店構え。
味はとってもエレガント!
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このチャンポン専門店のすぐ裏が原爆資料館だったので、さっそく行きます。
彼がプール後で疲れているので、資料館までの入口が見つけられずにいる私に
かなりイライラしているようですが、気にしていては私の身が持たないので無視。
資料館はかなり見応えありました。
この資料館に凝縮されたように外国人観光客がびっしり。
しかし私の今回の観光のいちばんのメインといっても過言ではない場所なので
長居します。彼もさすがに興味津々の様子。
とくに被爆した外国人捕虜の証言VTRが印象に残りました。

路面電車で長崎の中心地まで戻ります。
電車の中で、ひとりおばさんが私たちに積極的に英語で話しかけてきます。
「どこから来たの?」「どのくらいの期間?」「この後はどこへ行くの?」
など質問は月並みですが、こういう人を見ると放っておけないので、
ついつい私もまた外人のフリして英語で答えます。
「イサハヤ」という地名をヘンな発音で言ったり。
子供にサンタがいると信じ込ませる親に似た心境ですね。

商店街でナオコさんオススメの老舗の和菓子屋があるというので、
出向かないわけにはいきません。目的はもちろん、カステラ。
なんたる立派な店構え。
ここに辿り着くまでに道を尋ねたときも、また外人扱い。
「この人はもう、日本語カンペキだから安心」とまで言われてしまいました。
外国人観光客が多い土地だからこそ起こる事象でしょう。
カステラは、今夜の食事会のデザートです。
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その食事会とは…。
なんと、ナオコさんのお母さんの友人で「どうしても私たちを自宅に泊めたい!」
と熱烈に部屋を提供してくださる方をナオコさんに紹介され、
正直、3泊する予定の長崎で部屋を移動するのは面倒…という心情でしたが、
まあ好意に屈して移動することに。ナオコさんの自宅からすぐなので。
初日にそのホスト先であるタガワさんにもお会いしたのですが、
なかなか強烈な個性の持ち主のおばさまでした。ので時の流れるままに…。
なので早めに長崎観光は切り上げて、夕食会をタガワ家一同で開くというのです。
なんだかとんでもないことになってきました。

しかしなかなかおもしろいこともありました。
タガワさんの家までナオコさんのお父さんが車で送ってくれたのですが(近いのに)
お父さんの乗っている車が、ハイブリッド車だったのです。
私も知らなかったのですが、彼はRENAULTのハイブリッド車担当エンジニアなので、
日本で本場トヨタのハイブリッドを体感できる絶好のチャンスだったのです。
疲れてたはずなのにやたらワクワクしている様子。

夕食会はこんな感じで、タガワさんのおばあさまも息子夫妻も集まって
壮大な会食会になりました。
びっくりだったのは、タガワさん宅がやたらご立派ということと、
タガワさん宅で使われている食器類が、本気の有田焼アンティーク!
そして、タガワさん旦那さま登場直後から、彼と英語トーク!
なんと旦那さま、職業がSONYのエンジニアらしく海外出張も多いそう。
無類の車好きで、旦那さまとしても生のRENAULTのエンジニアと直接お話できて
とってもテンション上がっている様子。

ごはんも美味しかったし、ヘンテコ英語も交えた会話も楽しかったけど、
印象に残ったのは、おばあさまの被爆体験談でした。
終戦70年、この県にはもちろんまだ生き証人が存在するのです。
去年亡くなられたというおじいさまが
「毎日毎日酒飲んで、体内の原子力浄化してっから!」とよく言っていたそうですが、
被爆が原因で死ぬ人ばかりじゃない、という現実が少しでも浸透すれば、
今の福島にもほんの少し希望が生まれるかも。そんなに甘くはないかしら。
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次回は佐世保、有田、佐賀編です。
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# by uncoblicco | 2013-11-25 08:52 | EU旅行


世界中の自然の音や日常の音を録音して廻り、チェロの音と合わせた作品を作ってたのは過去の話。うんこ記録も終了。現在アフリカ目指してパリ在住。


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